佐伯先生の優しすぎる嘘






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「何でクリスマスイブの日に学校あるのかね?」

「ね、意味分かんない」



そんな会話の聞こえてくる終業式。

今日は聖なる夜、12月24日だ。




長い長い校長先生の話を聞いて、成績表をもらって、掃除を終えて学校を出た。



佐伯先生はまだ仕事があるから、私は一旦家に帰って支度をする。


それで仕事が終わり次第…だいたい6時頃だって言っていたけど、そのくらいに佐伯先生がうちまで車で迎えに来てくれるらしい。



楽しみすぎて、緩む頬を隠せないまま家に帰って、早速支度を始める。



夕羽と買いに行ったニットに、ピンク系の甘メイク。

髪も丁寧に巻いて、荷物とプレゼントも何度も確認した。




「あれぇ、お姉ちゃんデート?」





いつの間にドアを開けたのか、こっそり覗いていた桃果がニヤニヤしながら聞いてくる。