「寒い…」
あまりの寒さに、シャーペンを置いてエアコンのスイッチを入れた。
期末テストがもうすぐだから、夜遅くまで勉強をしなきゃいけなくて。
「もう寝ちゃいたい…」
なんて思いながら、午前1時を指す時計を見る。
…でも、このテストが終わったら佐伯先生とデートできるもんね!
よし、と気合を入れて参考書をめくった。
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「終わったー!」
最後のテストが終わり、みんな開放感に包まれている。
後はクリスマスや冬休みを残すだけで、みんなのテンションも高い気がする。
「杏奈、クリスマスどうするの?」
佐伯先生とどこか行くの?と聞いてくる夕羽に、うーん、と曖昧な返事をする。
…この前約束したデート、クリスマスにしたいなぁ。
デートできるだけでも贅沢すぎるくらい幸せなんだけど、でもクリスマスっていう特別な日に佐伯先生と一緒にいたくて。
だけど、クリスマスイブって終業式の日だし、先生たちは何かと忙しかったりするんじゃないかな…?