佐伯先生の優しすぎる嘘





…よし、これでいいかな。


バスケのトーナメントを組み終わり、次はバレーに取り掛かる。





「杏奈ちゃん、これでいいかな?」




真奈ちゃんに渡された用紙を受け取る。



「…あ、1ー2が他の試合と被ってるから、Bブロック全部組直せるかな?」



「えっ…全部やり直すの!?」




…そうだよね、早く帰りたいよね。

ていうか面倒くさいよねそんなの…。





「じゃあ後は私がやるからー…」



「手伝おうか」




ふらっと教室に入ってきた佐伯先生が、そう言って真奈ちゃんの前の席に座った。



「えっ、いいんですか!?」





向かい合う2人を見て、ちくりと胸が痛んだ。



…佐伯先生を見た真奈ちゃんの頬が赤くなったのは、私の気のせいだったらいい。


真奈ちゃんが佐伯先生をカッコ良いと言っていたのが、私の思い違いだったらいい。


佐伯先生が真奈ちゃんの方を手伝うことに、特に理由がなければいい。