それに、ピンクの石…。
ピンクを見て、私が好きそうって思ってくれたの?
それが嬉しくて。
ピンクといえば、私の中では小さい頃から桃果の色だったから。
大抵色違いの物を買えば、ピンクが桃果で私は水色だった。
もちろん水色だって好きなんだけど、女の子らしいピンクに本当はすごく憧れてて。
「ありがとうございます、嬉しい!」
「こちらこそありがとう」
お互いのネックレスを見て、もう一度笑った。
しばらく階段で喋って、
「おやすみ」
って佐伯先生の声にドキドキして眠れなかった。
おやすみって、なんか特別な感じがしてドキドキする。
寝る前に、1日の最後に頭に浮かぶのも佐伯先生なら。
朝起きてすぐに思い出すのも佐伯先生。
私も佐伯先生にとって、そんな存在になりたい。