佐伯先生の優しすぎる嘘






ゆっくり顔を近づける。



ドキドキして、おかしくなりそう。


軽く、触れるだけのキス。

…に、しようと思ったのに。




「ん…っ」




後頭部を抑えられて、離れられなくなった。



「せん、せ…」



「…喋んな」




いつもより強引な口調に、キスに。


ドキドキして、溶けちゃいそうで。






「ん…はぁっ」




解放された瞬間、力が抜けた。


くらくらして、佐伯先生に寄りかかる。




「ごめんね、意地悪した」




楽しそうに笑う佐伯先生を睨む。





「…もう、嫌いです」


「誘ってる?」


「はぁ?」


「睨んでも可愛いだけだよ」


「…もう、本当嫌い」


「はは、ごめんごめん」




みんなの声がすごく遠くに聞こえて。

太陽の光を反射する海はキラキラで。

佐伯先生の体温に胸が締め付けて。



ずっと幸せな時間が続いて欲しいと思った。