佐伯先生の優しすぎる嘘




思い切ってパーカーを脱いで、夕羽について行く。



「え、杏奈可愛い!」
「大人っぽい!」
「何その色気ずるいんだけど!」



そんなお世辞を言ってくれるみんなに、それはないよ、と笑った。


足先を水につけると、ひんやりとして気持ちいい。




「佐伯先生に見せて来れば?」




小声で夕羽に言われたけど、勢い良く首を振る。



「む、無理っ…!」



「何でー?佐伯先生も絶対惚れ直すよ」

「だって、私の方がドキドキしてるもん…」




佐伯先生の水着姿に、惚れ直してるのは私の方だ。



「絶対に佐伯先生もドキドキするのにー」



「うーん…」





悩みながら、浮き輪につかまって波に揺られる。