学園世界のイロジカル

私の質問には答えず、その代わりにニヤリと笑う。





「半世界の技術なめんなよ?


こっちの世界の技術じゃ、研究者は空を飛ぶ装置もあるし




”フェイク”を作ることもできんだよ」





そう言いながら柊は、指をピッとさっきまで炎に包まれていた一帯を指した。






「ミスディレクション。


相手がとある動きに注目している間に、別の動きをする。



1体の人形が指を鳴らしている間に別の1体は剣を出した。



そして俺は電気の鎖を人形らにかました」





さっきまでの戦いの様子を、相変わらず楽しそうに笑いながら説明する。



零が言ってたミスディレクション…そうゆうことか。




零が指パッチンをしたのも、そこに私が囚われるのを狙って。



私がそこに注目しているその隙にシャッターを押す動きをしても、全然気づかなかったし。





「んで、電気鎖をお見舞いしている間、俺は人形の1つに俺をコピーさせたんだよ」




「そういえば…確かにあの時一瞬柊が消えたように見えましたね」





た、確かに。



でもそのあとすぐにまた姿が見えたから…なんとも思わなかったけど。





「研究者はな、研究をするとき予想から始めんだよ。



俺は、こうなることをなんとなーく予想してたわけ」





タブレットをゆっくりと操作しながら笑う柊は…黒い笑みなのに、悔しいけどかっこよくって。





「ま、予想的中ってことで」





柊の指がトン、とタブレットの画面を押す。



その瞬間、倒れていた人形たちが一斉に立ち上がった。