…半世界は護り抜けたよ、って。



大雨が止んだ、6時の青い青い空に向かって沙羅に言った。


夏にしか見れない、6時の青い空は綺麗だった。




「…ねえ、沙羅。

私は強く、なれたかな」






そっと、夏風が私のほおを通った。




はっきり言ってね。沙羅が私のお母さんだったなんて、まだ信じられない。


でも、それを受け止められる日が来たら…私はすごく強くなれると思うんだ。






…沙羅。いつか私、沙羅以上に強くなるよ。






「…この"イロジカル"な世界で…

沙羅が護って、私たちが護ったこの世界で、


もっと…



笑って楽しんで、たまには泣いて苦しんで、でもなんだかんだ…



強くなって、最後には笑ってみせるから……!!」




首元のチョーカーに触れた。










…沙羅が、優しく笑った気がした。