学園世界のイロジカル

王様の目には、涙が滲んでいた。





…私の目からも、いつの間にか涙が出ていた。




「…沙羅は最後まで、あなたを見捨ててなんてなかった。

最初のさよならで、本当に二度と会わないつもりだったかもしれない。


でも沙羅は、世界を救いに来た。

そして、


あなたも救いに来たの」





沙羅。


目の前の王様は、ただ悲しそうに笑っているよ。



あなたとの思い出を思い出しながら。





「…恋愛感情はなかったかもしれないけど、

沙羅は全てを愛してた。


この世界も、あなたも、菊も。




あなたが、私のことを思ってくれてたのと同じように」





王様が顔を上げる。



まるで「気づいてたのか」とでも言うように。




勘違いだったらすっごく恥ずかしいんだけどね。


気づいちゃった。




「この、"バッジ"…王家のデザインには、2つの花が、オレンジ色を背景に並んでいることに気づいたの。


沙羅は、赤とオレンジが好きだった。

しかもこんな、オレンジとピンクがあわさったような色が」