「ねえお願い。

この世界を…壊さないで」




「…それは無理だよ」




「お願い!

沙羅が護ったこの世界を…もう二度と、壊しなんかしないで!」





「…でも、無理だ。

私はもう準備と言って、王としてあるまじき姿を晒した。


学生決闘では、死傷者が出てこの世界が危険だと思わせ、この世界から出たいと思う民が出ると思いあんな事件を起こした。

君の友達…ナミさんは、もともと巫女だったというだろう…常人より才能があったからあっちの世界でも大きく使えると思って誘拐してしまった。


君の過去を知られないように情報を隠した」




…確かに悪いことをたくさんしてはいるけど、

でも…全部、反省してるでしょ。



…だって、そんな悲しい顔をする。





「ダメというなら……じゃあ…!」




足に力を入れて、左足を思いっきり目の前の男に向かって上げる。


けどその足は、あっけなく取られてしまった。


速い…!



っ、でも諦めない!!



分かってもらうんだ!



この世界を…壊してはいけないことを!