*


…驚きすぎて、もう言葉も出なかった。






待って、いろいろ整理できない。


なに…つまり私は…


…沙羅の、子供…?



そして菊と私は異父兄弟という関係になるわけで…って、え?



もう分かんないよ。



…それに、沙羅が自殺だったなんて。



沙羅はこの世界を護った、自分の命を捨ててまで。





…そして目の前の王様は、沙羅に惚れた悲しい人。



この人の気持ちもわかる。


ずっと好きだった人が、自分のせいで自殺してしまったのを目の当たりにしたんだもん。




そりゃショックだろう。



でも…



「この世界を壊すことは…沙羅の数少ない形見を壊すことじゃない…!」