イケメン男子は…なぜかタブレットを手に持っていた。


美人女子はなにもない空間をぎゅっと掴むと、

右手にはバチバチと光りながら電気を発している玉のような物を持っており、

それを大きくジャンプした上で、1回転しながらイケメン男子に投げつけた。




それに気が付いたイケメン男子はタブレットにものすっごい速さでなにかを打ち込む。



すると彼の目の前にはガラスのバリケードが一瞬でできていた…!



そのバリケードは電気の玉を勢い良く跳ね返し、美人女子は当たるスレスレで鮮やかに避けて…

身を翻し、反撃へと進むべく手を前に差し出した…





…ここでぶちっと動画が切れ、スクリーンは次第に暗くなって行き、体育館も明かりがついた。







外部組の約10名はぽかーんと、スクリーンがあった場所を見つめていた。



…もちろん私もそのうちの1人である。



息をするのも忘れてしまいそうなほどの…

そんな、2人の生徒の戦い。



「…このように、」



教頭は何事もなかったかのように話し始めた。



私たちの反応を楽しむような…そんな笑みを浮かべているような気がした。





「"半世界"で、
今流れたような"超能力"、その他諸々の技術を駆使し、


戦うことを学生決闘と言います。



そして、この強さによって…





あなたたちの向こう3年間の学校生活…いえ、


半世界という"異世界"での生活が決まるのです」







その話で、入学式は幕を閉じた。



"超能力"に"半世界"


…そんな非現実的な言葉に戸惑いを隠せないながらも、誘導されるがまま広場と呼ばれる場所に来ていたのだ。