悶々としてる時に、ふふっ、と菊が笑う。




「…やっと使えそうですけど」



「え?」




そう思った瞬間…後ろの方から急に猛烈な光のなにかが、菊に向かって飛び込んだ…!




え、な、なに!?





「くっそ…これだけじゃあダメだろうな…」



「柊!」



怪我は!?



「ああ、さっきナミに治してもらった。安心しろ」



…良かった。


確かに、もうあの痛々しい怪我はないみたい。



…それにしても、菊は…



やっぱり、平然と立ってる。





「…お前が俺らの能力が通じないことは分かってる」




「ほう…そうですか」




え…"能力が通じない"?



確かに…今までの菊を思い出せば、その力にも納得できる。



でもその職って…?




「…シロのやつが知ってたよ。

お前の能力をな」



菊は黙って笑ってるだけ。


ただその目は、柊の次の言葉を待っているように見えた。