作戦通り、私たちはあの王立図書館の書庫への入り口の前に来ていた。



…見張りは増えてる。あんなところに7人も、不自然すぎる。





けど…7人なんて私たちには楽勝!





「零、行け」



「…分かりました」



そう答えた零は、すぐに…"消えた"


でも実際、零は消えてなんかいない。



私たちが、風景の幻を見ているだけなんだって。



そしてほら、今…




「お前は誰だ!…くそ、とらえるぞ!……っ、ぐはっ!?」




何人もの兵士がうめき声をあげて、バタンバタンと倒れていく音が響く。



大雨だっていうのに、男たちの声が聞こえた。




…そしてすぐに零は私たちの前に。




「どうぞ。薬品で眠らせたので当分は起きません」




「さんきゅー、零!

…柊」




「ああ」



柊を先頭にして、私たちは後につづく。



今、雨が冷たいだとかそんなのはもう関係ない。