「はぁっ！？…んだよその…女なんだよな？」




「うん…声からして、絶対に女の子。

多分私たちとそう変わらないぐらいの」




「…その子の声を聞いたことがあるかもしれないって本当？」




「うん…絶対どっかで聞いたことあるんだけど、

思い出せない…！」





クマ退治から帰ってきた私たちは、とりあえずみんなに集合をかけて…



忙しかったりもするみたいだから、都合が合う午後7時、つまり今に裏通りのカフェに集合した。




今の時間のカフェは私たちとマスターさんぐらいしかいないけど、マスターさんは奥の部屋に入ってる。



まあ、柊も龍矢も口を揃えて「ここのマスターになら聞かれても大丈夫」って言ってるし…




いざ聞かれても、多分大丈夫。




夕食を食べていない私たちは、カフェならではのちょっと小洒落たごはんを食べながら話してる。




私の場合はビーフシチュー。



…沙羅の得意料理だったんだよね、ビーフシチュー。



しょっちゅう食べてたなぁ…沙羅、この料理にはすごい自信があるらしくて。



『どう！？どう！？』って毎回聞いてくるんだもんなぁ…




「椿ー？なにぼーっとしてんの！」



「あ！…ご、ごめん！」



「もう！」



ナミがそう言いながらおいしそうにたべてるのはふわとろオムライス。



定番のケチャップだけど、それはそれは美味しそうで…



ついビーフシチューのスプーンを持った手がそっちにむかうけど、やっぱり美味しいみたいで「ダメ！」と言われてしまった。



…うう、ケチ。