誰よりも、沙羅よりも強く美しい人になると。





そしていつか、沙羅の本当の死因を突き止めてみせる。







また私は別の孤児院に行き、アメリカでずっと暮らしていた。



…けど10歳ごろ、沙羅の産まれた日本に興味を持ち始めた。



産まれた時から孤児院にいたけど、日本人が多いところだったから日本語を話すにはもう英語を話すのと同じぐらい、母国語と言っても良いぐらいだし。




孤児院に頼み込んで、日本のとあるド田舎で子供を下宿させてくれるところを見つけ、そこに中学生の頃から住むようになった。





けど、訓練とかは怠らず。




体力的な面でも、精神的な面でも、全てにおいても強くなる。



そして沙羅に胸を張れるぐらいに、心が美しい人になって見せる、と。





…結局残念ながら心は美しくはならなかったけど、ある程度は強くなれた。




もっと、強くなるために。



私は新聞配達などで貯めていたお金も使って(もちろんそれだけでは足りず孤児院に借りたけど)長月宮への入学を決意した。




この入学は、1人でも暮らせるようになる、という一種のテスト状態でもあった。






けど実はその学園はかなり不思議な場所で。



あり得ない、そんな非日常が日常の、摩訶不思議な世界。





そう、そここそが今の私の居場所。





そう。私は決めたんだ。