学園世界のイロジカル

沙羅は今まで見たことのないような美しい人だった。



ぱっちりとした目。長いまつげ。

小さな顔に、薄い唇。

白いけれど健康的に見える肌に、抜群のスタイルの良さ。



そして、



漆を塗ったようにツヤツヤしている、綺麗な長い黒髪。






どこをとっても完璧な彼女。

けれど童顔なわけではなく、大人の色気というのもあるせいか、まあ20代ということはすぐにわかった。





そんな彼女と……少しいるだけ、のはずだった。



1ヶ月もしないで私は出ていくつもりだったし、彼女もなんの利益も持たない私をここに置くはずなどない。



よっぽどの事情さえなければ。


けれど、彼女は1ヶ月経っても、2ヶ月経っても、私を追い出さなかった。



逆に私は2ヶ月の間に何度も脱走を試みたが、なぜか"お母さん"が"娘"が家出をした時怒るように、怒るのだ。



鬱陶しいけれど、少し嬉しかった自分がいるのも事実。



けれど…3ヶ月が過ぎた時、さすがにやばいと思った。