*


「えーみなさん。私は教頭の×××です」




この×××は早口すぎて聞き取れなかった。

もうちょっとゆっくり話していいと思うの、私。




「ちょっと驚くかと思いますが…この学園にはある"システム"があるのです」




そう言った教頭先生は、スクリーンを指さした。





突然暗くなった体育館…逆にスクリーンが嫌でも目に入る。



入学式だというのにウトウトしていた私も、眩しいスクリーンの光に目を開けてしまった。





…後悔している。




開けなきゃよかった。






「えー、この動画を見れば分かる通り…


この学園には"学生決闘"と言われる、生徒同士で行われる決闘があるのです。



そして彼等が住む…いえ、あなた方が住むのは、



"半世界"と呼ばれる、異世界になります」







…そう言っていた気がしたけど、定かではない。



だって、スクリーンには…



茶髪のムダに顔の整ったイケメンと、長い黒髪を振り乱す…なんか、冷たい空気を出している美人の少女が




…まるでSF漫画のように、戦っていたからだった。