ぐるり、と周りを見渡す。


…あ、れれ…なんか矢を持ってる人とか明らかに職持ちの人がずらり…




「…柊のバカ…」


「いやお前の方がバカだろ…」


「私今回テスト4位ですしー…」


「…俺ら張り合ってる場合じゃねえよ…零ちゃっかり幻見せて逃げてるし…あいつ…!」




あれ…た、確かに零が4人いる!


今日は髪の毛たってたから不良モードだったけど…忠実に完全不良な方が4名いる。





零の…裏切りものおおおおお!!!





「やるぞ、椿!!」



「逃げる手段はないの!?」



「こんなんで逃げれるわけねえだろ!」





もうこの際大声出したって今度こそ構わない!


柊とお互い背中を任せる形になる。




「ヘマすんなよ!」


「そっちこそ!」



管理委員会のロングコートをもう1回整える。


…シロさん、管理委員会の名を汚さぬよう、頑張ります!





途端、私に向かってくる数多の矢…!



それをなんとかステップで避けると、その先には私を待ち構えていたかのように魔法使いらしき人たちが一気に手を向けてくる。



危ない…!!




直径50cmぐらいはある氷のボールが次々飛んでくる!



ど、どうしよう!



盗もうにも、こんなの食らったら倒れちゃう!!



しかも、避けるのでいっぱいいっぱいだし…!