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「50年に一度の大三日月の日に産まれた男の子は、

龍蛇神様とこの村を繋ぎ止める使者である"龍"となり、


女の子は、

龍蛇神様とその"蛇"の男の子に仕える"蛇"となる。







もしも男の子と女の子が産まれたら、


その2人は婚姻を結び、龍蛇神に夫婦揃って仕えるんだ。


この村の幸せを願ってね。









…龍矢、奈巳。


龍と巳の名を持つお前たちは、その役目を持って産まれたのさ。


産まれる。こと自体が少ない大三日月の日に揃って男女産まれるなんて、徳川の世以来だそうだよ。



選ばれたお前たちは教養を学び、作法を覚え、

心身共に強くなり、

やがて婚姻を結ぶだろう。










恥じぬ立派な


"龍"



"蛇"








なりなさい」