「単純ですね」


「単細胞っつーの?」




「単細胞バカにしないでくださいー!

あの子体1つで全部こなしてるすごい子なんですー!

宇宙食とかにも関わってる天才な子なんですー!」




もう、単細胞生物をバカにしちゃいけないよ!



「…変なところは頭良いんですから…」




零の言葉を無視して、赤パーカーの外からでも見える位置にバッジを付ける。


よし!完成!



「そのバッジを付けていれば、ただの客人としか思われないだろ。

この城は全部で18階層で出来ているんだけど、ナミがいるのは17階層で、一般人客室は13階層と14階層。

そこまでなら正規のルートでいけるとおもう」



「18階って…意外に小さいね」



「1階1階がでかくて高くて広いからな。

高さは100mちょいあるんだぞ、この城」



「ひゃく、めーとる…」




確かにでかいとは思ってたけど…そんなに高いの?


さすがお城……




「基本エレベーターみたいなもので移動するが、16階からは階段じゃなきゃ上に行けないからな。

14階までエレベーターで行って、そこからは階段で行くぞ」




大きくうなずくと、柊は静かに王立図書館の扉を開けた。


奥は…とっても明るかった。



どでかいシャンデリアに、赤いもふもふの絨毯。

金ピカの装飾品がたーくさんあって、そこら辺を歩いている人からも風格みたいなのが感じられる。