_君だけを守ると決めたあの日の誓いは

いつまでも、忘れることなどできない_










「おめでとう。

君は見事"編入試験"合格だ」




「ありがとうございます」






ぽつりと、ただ一言こぼす。



俺の頭には、合格を喜ぶ思いと



あの人のことに関する思いしか、なかった。





「君はなぜこここへ?

裕福な暮らしをしていたのだろう?」




裕福な暮らし。



この人は、俺に関する出来事を知っているのだろうか。



いや、きっと知っている。



知っていて、聞くのだろうか。







「……君がこの学園に編入しようとしたきっかけはなに?」






きっかけ?そんなの決まっている。



俺は目の前にいる人物を睨むように見つめた。





「…守るために、です」




「……そっか」













とある少年はただ願った











『護りたい』