そこで、私はやっと思い出した。




「学園、行けるんじゃん…勉強できるんじゃん!」





そう思ったら行動は早くて。



中学の時とは違う、真新しいスクバにとりあえず筆記用具をつめ、


折り畳みクシでさっさっさーと髪の毛をとく。




普通だったら遅刻確定の時間にもうなっていたけれど、



今日は…試す、だけ。





昨日、龍矢が言っていた。




…私が学園に行きたい。と。


そう思えば…行けるんだ…





リビングで1人、目を閉じる。




あんな非現実な言葉…信じたくない。





けど、物は試し。



私がこんな和洋折衷な異世界にいて、マイホームを持つこと自体もう非現実な話。




そう思えば…




「学園に、行きたい!」






その言葉を言い終える刹那、胸の奥の奥が…ふつふつ、とふっとうするように熱くなった。




目は閉じているはずなのに…なぜか、眩しい…!






「…っ!」




その眩しさが、まぶたの奥ですぐに闇と化した。



恐る恐る目を開ける…





「…う、わあ…」