「2日連続登校なんて、五傑席の3人にしては珍しいよねー」



「まあテストだしな」



「しょうがないよねぇ」




テスト翌日。


今日は結果発表のため、よっぽどのことがない限り登校しなきゃいけない日。



いつもはそんなに来ていない3人も、年に5回、2日連続で来る日があるのです。




「なんかさ、よく学園ドラマとかで成績はりだしてるけど…

実際私聞いたことないや」



「私もないなー」


「俺も」




柊はいつもと変わらない。


昨日のことが無かったかのよう。



柊は多分、寂しかったんだと思うんだよね。




自分を助けてくれる人は、いずれ消えてしまう。




そう思うと悲しくなってしまったんだとおもう。




「…柊!」


「あ?」




くるっと振り返って、ちょっと眉を潜めながら「なんだ?」と聞いてくる柊。



ふっふー。



「はい、みんなにプレゼンツ。

マイ手作りクッキーだい!心して食べるなりー!」




昨日頑張って作ったんだからね、感謝してよ!



料理は得意でも苦手でもなく、まあ人並み程度にはできてると思う。


味見はしてないけど、まあなんとか……





「………え、待って…私の味覚がおかしくなければ…

これ絶対クッキーじゃないよね椿」



「え?」



「椿、しょっぱいしすっぱいのはなんでですか?

よく砂糖と塩間違えたとかなら聞きますけど、なんで酸味があるんですか」



「それにアイスボックスクッキーもどきみたいな見た目だよ…

今度私、料理教えようか…?」




「あ、俺今日仕事あるから…じゃなくて、もうお腹いっぱいだからありがとう」