「…俺たちが簡単に手を出せる事件じゃないってことなんだよ」




柊が困ったように、頭をくしゃくしゃとかきながらボソッとつぶやく。




あの龍矢でさえ、険しい顔をしているぐらい。






「…ねえ、王家てどんな感じなの?」



「えっと…王様と1人の王子様が中心だよ。お后様は数年前に亡くなっているみたい」



へえ……でもなんで、王家が?



1つの学生決闘になにをしたかったんだろう……


興味本位ってのもあるけど、



……なんだろう、なんか、惹かれる。


「……調べたいなぁ」



私の声に、みんなが反応する。



けど決してそれは全部が批判するような表情じゃなくって。




「……私も興味あるな」


「俺もあるねー」


「僕もです」




ただ1人、柊だけが重いため息をつく。


けどすぐにまっすぐとした目で私を見つめて……




「……俺は半世界でも重要人物になっている。変な行動はできない…



……いや、


絶対しねえと思われてんだよな」





そう言って、ニヤリと笑った柊に、みんなも笑った。





"半世界王家"






その裏に隠された秘密を……





絶対知ってみせる!











純陽決闘篇 終