結局その日は、私と零は静かに帰る他、なかった……



*


その2日後。


お祭りモードから一転。



テレビも学生決闘中に起きたその事件のことを報道してるし…



「…で、結局どうゆうことなんですか」



「それが俺らもよく分かんねえ。

昨日丸一日でいろいろなカメラとか見てみたけど、直前までは全く異変がなかった。

俺が気付いたのは浮かんでいるのを見てからだし」



「私も柊の目線を見たら気付いて止めに行っただけだからなぁ、よくわからない」





それに、何より不可解なことがあるらしく。




「…まあ椿たちにだから話すんだ。

そんなに人に言っていい情報じゃない…すぐに広まるだろうけどね」



龍矢も不思議そうな顔をしながら、ポツリポツリと話す。


その内容は、私と零には難しすぎてよく分からない。


けど、あり得ない、そんな内容だった。




「……だからもう明日になれば、テレビでも報道されなくなるだろうな」



「そんなことってあるんですか…

人間界でも似たようなことは聞いたことありますが…」




私もびっくり…


だって、本当にあり得ないと思う。




その事件の犯人が……








「この半世界の……




……王家?」








まだ慣れぬその単語を口にした時、



私たちの間にはちょっとだけ不穏な空気が流れた。





……この半世界にいる"王家"……



それは、何者?