学園世界のイロジカル

そんな中、ナミの元へ歩き手を出す柊。


ナミはそんな柊に少し笑い、手を借り立ち上がった。



このまま表彰式といくらしい。



第3位となった生徒が、古城の外へ現れ、2人もすぐにそこへ向かった。



驚くことに3位の人は、零と戦ったあの医者の人。



嬉しそうな笑顔を浮かべ、小さなバッジをもらっていた。



「あのバッジって?」


「人間界で言うメダルのようなものだね。

あれを持つことが俺らの誇りだよ」



なるほどね…確かにモニターを見れば、バッジの色は銅、銀、金。メダルと一緒だ。




「あ、ヒーローインタビューに入るみたいですよ」



柊に女の人が駆け寄り、マイクを前に出す。


……心なしかあの女の人、顔赤くない?いや、絶対赤いよね?



あの人絶対柊のファンだな……お、おめでとう。




「あー、優勝できて嬉しいという気持ちに偽りはない。

けど、前回戦って今回も戦った人が何人かいたが、そいつらは格段に強くなっていた。

俺もまだまだだ、圧勝しなきゃ気が済まないかもな」


ナミの方へ向いて少しいたずらっ子っぽく笑うと柊に、笑いながら肩を少しすくめたナミ。


この2人は本当に良いライバルだな、と思う。




「……ん?」



そんな柊の声が、マイク越しに、モニター越しに、私たちへ届く。


モニターにはなんか観客席の一点を睨むように見ている柊の姿が。



なにを見ているんだろう、柊…?



「っ、危ないっ!!伏せろ!!」



その声と同時にナミは急に浮遊魔法を使い、飛んだ……!!



一直線に柊が見ていたところへ行って……



「くっ……!」




気付いたら急に上から落ちてきた、大量のカメラなどの機材を、魔法を使って食い止めていた。



それはもう、20個ぐらいの機材を一気に。


さすがにナミも苦しい表情を見せる。



その様子に気付いた他の魔法使いたちがナミの方へ飛び、魔法で支え、静かに床にその機材たちを置いた。



……今のは……?


けどあのカメラとかって、あんなところにあるはずないよね?


まず落ちてきたらしいけど、上はただの空が広がっている場所。



天井のところもあるけど、あそこは違うし……



「……学生決闘の終わりを楽しみたいところだけど、それどころじゃないみてえだ。

五傑席の残り2人と、機材を担当した放送局のやつら以外はすぐに帰るように!」




柊の言葉に、名残惜しそうにしながらもみんなぞろぞろと帰ってゆく。


龍矢とシロさんは顔を向き合わせると、「じゃあ…」と言ってすぐに走り出した。





「…椿、どうしましょう」



「私たちが出る幕じゃないと思う。

とりあえず帰ろう…一応私たちは部外者だしね」



「…僕と同意見ですね」




急に起こったあり得ない事件。


機材を誰かが移動させて、落とした…?



考えても考えても、全く分からない!