*


「……なんでみんないるの」



「いやー椿ちゃん、みんな君を心配して…」



「なんで私の服が着替えられてるの!」



「ああそれはもちろん僕が…」





あ、あり得ない。


赤パーカーを身に包んでいたはずなのに…いつの間にかパジャマだし!
ほんっと、あり得ないよシロさん!




「嫁入り前の淑女のあられもない姿を…!!」



「淑女はそんなこと言わないと思うなー。

それに安心してよ、下着は脱がしてないしねー」



「脱がしてたら訴えます」




もう、この際放置だ。マイブラックヒストリーが増えただけだ。うん。





「…椿、大丈夫だったんですか?昨日…」



「本当だよー!大丈夫ー!?私も昨日の仕事は管理委員会に任せっきりだったしなー…」



「俺たちもすぐお前と合流してれば良かったな」




……ま、みんなを呼んでくれたのは、なんだかんだ嬉しいけどさ。



でも、みんなにはごめんなさい、って感じ。



だって今日は…





「……頑張ってね、みんな!」



「……はい」




零は頭が良いから。


ここで私に「どうしてもでれないのか」なんて、きっと言わないだろうなーって思ってた。



逆にその質問は、私を苦しめることになるから。きっとそう考えるんだろうなぁ、って。





「もう時間でしょ?

大丈夫、今日はリアルタイムでポイセからみんなを応援するよ!」




「……じゃ、行くか」


「椿、私頑張るから!

こいつ倒してみせるから!」


柊のところを指さしながら言うナミは、名残惜しそうに部屋を出て行く。



「じゃあ俺も、次戦ったら学生決闘はやめる予定だからすぐ来るよ」




……龍矢は最後まで頑張ろうとしないみたい。



次勝ったら龍矢vsナミの、ファンにとってはすごい面白そうな展開の戦いだけど…



龍矢はもともと、五傑席の人とあたる寸前でやめる予定だったんだと思う。