ふぅ、と息を1つ吐いて…



"斬"の字が頭に浮かび、手の前には浮かぶ。




ザシュッ!!





そんな音と共に、牛男の腹部が綺麗に…斬れた。



これ……私、自分でやったの?




……怖……





もうピクリとも動かない牛男の上に立つのも気味が悪くて、すぐに降りる。



するとシロさんはパン、パン、と拍手をして私の元へ。





「やっぱり凄いなぁ、椿ちゃんは。



……才能の開花。そう言うに相応しい初舞台だよ」





「シロさん…

……シロさんの、力って…」




「一部の文字を、力にする能力だよ。

ま、漢字そのままの能力だねー。

何でもかんでも能力にはできないけど」





レパートリーは20個ぐらいだよ、と簡単に言ってるけど…



なるほど、そりゃあ強いよね。



龍矢の時も…なにか使ったんだ。





「椿、大丈夫?」


「龍矢……!」