「それがさー、椿ちゃん、君…本当面白いよ」



くっくっと笑いながら言う先輩は…まるで何かを知っているのに、いや確信しているのに私たちを焦らしているみたい。



「…どうゆうこと?シロさん」



「いやぁ、まさか椿ちゃんの超能力がアレとはね…

僕も内心すごい驚いてるしすっごい興奮しているよー!」




黒のロングコートを羽織りながらそう言うシロさん。



もう焦らさないですぐ教えてほしい…超能力を知っているなら!




「まあまあ落ち着いて…


椿ちゃん……君の超能力は…………」





ゴクっと…息を思わずのんだその刹那…






ビーーーーーーーーーーーーッ!!!







「な、なにこの音!?」




「あーあ…ちょうどいいところだったのに…


いや……もしかしてもっといいタイミングなのかも……」





最近良くブザー音を聞くけど…なんか今までとは違う雰囲気の音。




なんか緊迫感が走るような…



気のせいかな、ブザー音にも負けないほどの音で…このビルにいる人たちがバタバタと走っている気がする。





「失礼します!」




ノックを数回して急に入ってきたのは、黒いロングコートを着ている私と同い年ぐらいの男子。



その顔が今起こっている状況の…危なさを示している気がした。





「三番街にてレベル8です!


副長、お願いします!」





「りょーかい…あ、椿ちゃんも来てね?龍矢も来てくれると助かるなぁ」