学園世界のイロジカル

それに、なんか…おかしい。



左腕が…なにかを"覚えている"



確かに、なにかを…




……体が、なにかを覚えている?




感じたことのあるその感覚に…私は乱れた息を整えながら考えを巡らせる。



けど私の中の何かが…まるで意思を持っているかのように、左腕を前へ持っていかせる。





かすかに感じたんだと思う、私の異変に。




一歩後ろへ下がって険しい顔をしながらハサミをまた持ち直す男の子は、チッと1回舌打ちをした。





なに、この感覚…?


なにを覚えているの、なにをやろうとしているの私は……!!




体に必死に問いかけても、答えてなんかくれなかった。





「……これで終わらせる……!!」




一歩、二歩、三歩と軽快にバックステップをした男の子は、


三歩目の着地の瞬間…思いっきりジャンプして、上から私へハサミを向ける。





……いける!





なぜかそう思った私は左手を思いっきり…彼に向かって振った。




そんなのただの足掻きでしかない。私も彼も、そんなことは分かっていた、




はずだったのに…




「……え?」





左手の指先が触れた彼の右腕から…弧を描いた血が、空に舞った。




「いって…!」




急いで着地を決める彼だけど今ので多分1個は確かに玉が壊れているのが分かった。