結局その日は練習室でどれだけイメトレしてみても、全く発動せず。


悔しくなりながらも、明日のためにある程度のところで切り上げて。



そのまま私は眠りに落ちていった……




*


「じゃあ椿、応援してるから!頑張ってね!」



「んじゃ、行ってきます!ナミ!」




現在時刻朝の11時10分前。


今日の第一線目…私の通算4回戦目が始まる直前。




「早く零にも追いつきたいしね!」



10時から決闘のあった零は、相手が持ち上がり組の1年だというのに軽々勝利。



今回のルーキーとして、早々注目を浴びてるみたい。



……けど、自分で言うのもあれだけど、私も浴びてるっちゃ浴びてて。




まあ理由は、外部組の1年で残ってるのが零と、私だけだからなんだけど。




能力を計算して使いこなす零は周りが驚くほどの強さ。



それに対してもう1人残っているのは…運で残っているとしか思えない、明らかに職持ちでもない女子。



なぜか今回の闘技場は前より広くなってるし。人数も多くなってるし。




それは相手の期待値が高いからかもだけどなぁ…





「……わ、すごい、ここ」




闘技場っていうのはやっぱりそこで戦う人の注目度とかから決まるらしくって。



今回私が戦う場所は…



THE・森。




ドアを開けると、もう木がうじゃうじゃ。相手がどこにいるか?わかるわけ無い!