学園世界のイロジカル

「……人の声も、自分の心も信じられなくなったら

その笑顔も、その声も、全て偽りになってしまう」



「……龍矢?」



なんだかいつもと違う…龍矢。


どこか、遠いところを見ているような目つきで…




「強く見えて本当は弱い人ほど偽りを見せる。

その偽りを解いてくれる者がいても、わざと気付かないフリをしている」




そう言うと龍矢はニコッと笑う。


いつも通りの、龍矢で…




「俺と椿は似ているのかもしれないね」



「な、なんで?」



「…椿も分かってるんじゃない?」




私、も…



黙り込んだ私を見て、また笑うと龍矢は「そういうトコ」と言って、空を見上げた。



つられて空を見上げると…なんだか、天気が悪い。



結構な曇天。さっきまで快晴だったのに…




「さっきの言葉さ、俺の昔の知り合いが言った言葉」



「…へー…」



「俺、つい笑っちゃったんだ、その時。

おかしくって」



龍矢はなにがおかしかったんだろう…はっきり言って、さっきの言葉にどこもおかしなところはなかったけど…?



でも、なんとなく分かる気がする、やっぱり。




「おかしなところはないはずなのに…実際私もおかしくって笑っちゃいそう」




「…やっぱり、似ているね」



「そうなのかもね」