学園世界のイロジカル

天草…?あ、ナミか。


一瞬戸惑ったけどすぐ理解して、私はうなずいた。



確かにあの時、左手に治癒術をかけてもらったのに…治らなかった。



ナミはこの学園の魔法使いでも随一の強さを誇るらしいし…きっと、失敗なんかじゃない。




それにあの後、私に移動魔法の技術がなぜか突発的にできるようになった。



うー、考えれば考えるほど分からない!




「椿、移動魔法ってもう使えなかった?」




「ちゃんと試してはないけど…多分、無理。

なんていうのかな、あの時は『できる!』ていう確信っていうか自信もあったし…

それに…」




私が言おうとしているのは、少し言いづらいような、実際絶対にありえないようなこと。


けど私の言葉を黙って、真剣な顔つきで聞いてくれている龍矢を見たら、自然と口から言葉が出る。





「体が…覚えてた」



「体が?」




そう。


やり方なんて分かるわけない。

いつもの私なら「絶対無理!」なんて言って、試そうともしなかったと思う。



けどあの時は…



”自信”があったんだ。



体が、確かに…移動魔法のやり方を覚えていたから…




「…俺が思っていた超能力と違うなぁ…」



「えっと…龍矢は私の超能力、なんだと思ってたの?」