「では、僕たちも行きましょうか…」





零のその言葉が消えるのと同時に、「キャー!!」という黄色い悲鳴が耳にくる。




な、何事!?





急いで王城の方へ走っていく。





「…なるほどね」




「理解しました」





あれだけの美貌と強さを持つ3人だもん。



…そりゃ急に入ってくれば、ファンの皆さんがよってたかるよ。





けどすぐにスーツ姿の人たちが3人を奥の方へ連れて行ったから、興奮はおさまらずともキャーキャー騒ぎは消える。




良かった、これでもう…




と、思ったのもつかの間。






「ちょっと、そこのお2人さん!」




「…はい?」




黒スーツ姿のキレイな女の人が私たちの前に急に現れる。




えっと…キレイなのに、そんな鼻息荒くしないで…





「2人とも、外部組の子ですか!?」



「ええ、そうですが」




零の淡々とした返答にもかかわらず、女の人はブルル!と目で見てとれるような身震いをする。



…なんか、危ない人な気がする。