学園世界のイロジカル

「くっ…!」




人形の鋭い蹴りがナミの腰に直撃する。




ナミは座ったまま体を折らせ、痛みと寒さに耐えているようだった。





「くそ、待ってろ、すぐ…!!」




柊もナミの寒さを解こうとアレン君に近づくけど、残りわずか3体となった人形たちがそれを許さない。





アレン君を守るように取り囲み、簡単には近づけないようにしている。





ナミに目を向けると…近くにいる1体の人形が、大きく腕を振りかざしているところで。




それを悔しそうに見つめる目も…だんだんといつもの元気な光が消え失せようとしていた。






「ナミ…、危ない…!」




思わず足が一歩、二歩前に出る。




けど、間に合わない…!





まるで焦らすように腕を振りおろすまでに時間をかけた人形は、ニヤリと不気味な微笑みを浮かべながら、思い切り…






「ナミ!!」






そう叫び、人形の前に立ちはだかる。



持っていた鉄製の鋭い先を持つ苦無が人形の右腕に深々と刺す。



そして黒い瞳で、人形を睨みつけた…





のは、龍矢だった。






「龍矢!」



「…遅いですよ」