そう。



唯一人形でない…つまり、肉体だけを操られているのがアレン君。





「強いだけではなく、無理に攻撃して大ケガさせたくないからという、2人の配慮も現れるかと。

アレンさんに対する攻撃だけ、2人ともちょっと弱い気がします」




「ん…」




傍観者ポジションの私が色々言えないけど…もっと攻めてもいいと思う!




2人ともアレン君に対する攻撃は甘いだけじゃなくって、驚かすような攻撃が多い。




多分目を覚まさせようとしているんだと思う。




その攻撃が弱めなもんだから、アレン君が結構有利な立場に立っちゃっている。





「歴史…開いて」




そう言ったアレン君は、辞書のように分厚い古びた本を持っている。



しかもその本、手を10㎝程本の上に浮かばせるだけで、ページが勝手にばらららーっとめくられるのだ!




あぁ…また、来る。




戦ってる2人も察したみたいで、同時に上に飛ぶ。





「行って」




その言葉がアレン君の口から放たれた瞬間…




ドオオォォオン!!という強烈な地の揺れが発生する。