__強い者になるのだと



大切な人を失ったあの日から



決めていた__



















「二階堂椿(にかいどう つばき)さん。
おめでとう、あなたは我が鳥月宮(ちょうげつみや)学園に合格しました」









__摩天楼ひしめく大都会


そんな大都会の外れにある、大きい森



その森全体を敷地として持つ学園、"鳥月宮学園"









「本当ですか!?」




そんな辺鄙な場所にある自体おかしいのに

世間知らずのド田舎出身少女は




__気付かなかった






『…彼女もまた、

学園から"選ばれた"』





この学園がもつ大きな大きな"秘密"に…




そう、今歓喜に満ちている少女も

”特別”な存在であるのだ__









ここは鳥月宮学園。

この学園に入学する人々の目的とは、なにか。






少女は目を閉じれば、いつだってこの学園を志望した理由となる映像が浮かび上がる。











謎の場所。

愛しい人の涙。

手をのばしてももう、届かない過去。















…目を開ければ、彼女は真っ直ぐとした瞳で1人、呟いた。
























『強くなりたい』