「ねぇ。昨日のヴァンパイヤ怖かったね~」

「ヴァンパイヤこわっ」

「だから、僕は、嫌いですね」

「でも、あの天使が助けてくれたじゃねぇか」






昼休みの屋上では、昨日のヴァンパイヤ事件の話。


麻比呂君とは、ヴァンパイヤの姿では仲良くできなさそうだな





「たしか、アクア冷殺龍刃。だっけ?」

「長いね」

「アクア様って、呼んでましたね」

「名前からしてでも、よっぽど偉い人なんだろうな」





そりゃあ、世界を守る唯一のヴァンパイヤ、死神、天使なんだから





「なぁ。あのとき、優良はいなかったけど、ヴァンパイヤは、怖いと思うか?」

『え?!わ、私?!!…ヴァンパイヤか…。
自分が、ヴァンパイヤだったら、

嫌い。化け物。そういわれたら、傷つくね。
それを考えると、ちょっと、寂しいかな』





そりゃあ、人間からしたら、私達なんて、殺人鬼。人殺し。化け物。


だけど、生き物なんだ。


生きてる。


心もきちんとある。