『で、
話って?』

「そ、その…、今までのことで…」

『しってる。私を殺そうと考えてるんでしょ?』

「…うん…」





誰もいない屋上で二人っきりではなす





「もう、殺すのはやめるよ」

『え?』

「もう、私はあの人のいいなりにはならないことにした」




あの人のいいなり?




『あの人って、だれ?』

「…私さ、生まれたすぐに、親に捨てられたんだ。冬の公園に。

その時、私を拾って、11歳まで育ててくれたの。


でも、その人は消えてしまった。

最後に、飛鳥の血を無理矢理飲んで、
ヴァンパイヤになって、

優良ちゃんを、殺せ。


って、命令されて」





今は、15歳。4年前か…


あれ?ウリエルも、4年前に捕まって…




『ねぇ、その人と特徴は?』

「え、えっと…。
銀髪だった。
さっきの、優良ちゃんみたいな、綺麗な銀髪。たしか、目が黄緑だったな」




やっぱり…。ウリエルだ。