「そんな汚ねぇ手で、楓に触れんな。」 一言言うと、どこからか剣を取り出し 斬りかかろうとする。 しかし男はすんでの所で避け、体格の割には軽々とした跳躍で屋根の上に移動した。 (う…。ヤバい、マジで息できないッ…) 死にそうになり、男の腕をバシバシ叩く。 思いきり叩かれて怯んだのか、手が緩む。 その隙をついてアウゼの所に飛び降りようと、かがんだとき。 ーーーグイッッ!! いきなり腕を引っ張られ、私は宙吊り 状態になる。 「いっ……!!」 腕がちぎれるように痛い。 「やめてっ…!」