ふぅ。なんとか間に合った。 ───ガラガラッ 教室のドアをあけると、クラスが静かになった。そしてすぐ煩くなる。 ほら。この空気が嫌いなんだよ、私の事嫌いならほっといてくれればいいのに。 「よく学校来れるよね。」 「ね。白牙の皆様を裏切ったくせに!」 「まぁ、うちは前からきらいだったけどねー!」 …自分の知らない噂がどんどん広がっていって。 しまいには全校を敵にまわして。 自分の首をゆっくり締められていくような感覚で。 ドアの前で立ち止まっていた私は、ゆっくりと席に向かっていった。