でも。でも。今日の私はへこたれないぞ。


だって、今日は藤くんと一緒に帰るんだもん。


カレカノとして!


あ〜!もうそれだけで今の私ならなんでも出来そう。


放課後デートでクレープ食べて〜


あ、お前口元にクリームついてるよ?
とか言われて


え?どこどこ?なんて言ってたら


ほらこことか指で触られてそして……


見つめ合う2人は再び熱い口づけをーー


キャーーーー



「……川嶋」


「……へ?」



頭上から視線を感じ、見上げるとそこには……



「さ、佐々木先生!?」


「何度呼んだら分かるんだ。そんなに余裕なんならあの問題もさぞかし簡単に解けるよな?」



その指差す方向には、黒板にぎっしり書かれた数学の問題。


目の前には鬼の形相の佐々木ティーチャー。


気づけば昼休みは終了し、楽しい楽しい数学の時間になっていた。


前言撤回。


勉強以外はなんでも出来そう。