ナナ色Heart

「あの、あたしは、親しくもない男の子に、裸で近寄られたら、困るのっ」

そりゃあ、もう高2だし、上半身裸の男子なんて、何度も見たことはある。

大抵部活やってる男子は、更衣室まで行かないで、体育館のすみでシャツを着替えたりしてるし、水泳部だって、あるし。

けど、けどね、憧れの彼が、お風呂上がりに上半身裸ってのは……アウトでしょ、やっぱ!

上半身裸でも気にしない男の子は、幼馴染みの隼人くらいだ。

あたしの声が大きかったからか、山内君は驚いたように眼を見開いた。

それから小さく咳払いをすると、ジリジリとあたしに近づいてきて、ニヤリと笑ったの。

「ふーん……。親しくなったら、いいのかよ。じゃあ今から……親しくなってみる?」

「ちょ、ちょっと待ってっ」

やたらと艶っぽい彼の眼差しに、あたしは冷や汗が出る思いで後ずさった。