ナナ色Heart

痛くない方の手で、ずっと。

洗濯物だって、取り込むって言うし。

「なに笑ってんだよ」

無意識のうちにあたしは笑っていたみたいで、山内君はちょっと眼を細めた。

「……優しいなーって思って。嬉しかったの」

すると山内君は、戸惑ったように瞬きをしてから、動きを止めてあたしを見つめた。

「あの……?」

「かっ、感謝しろよな、俺の優しさに!」

それから我に反ったように高飛車な感じで言ったから、あたしは思わず呟いた。

「やっぱり俺様……」

「あ?なんか言ったか?」

「なんも言ってない」

それから数分後、山内君がお風呂に入っている間に、あたしは夕飯の仕度を始めた。

今日はクリームシチューと、唐揚げ、グリーンサラダ。