ナナ色Heart

「んー、なんか、彼とは合わなくて……」

長い沈黙の後、真央が優しい声で言った。

『あたしは、ずっとずっと、ずーっと、ナナの見方!あたしには、何でも言ってね。
明日は来れる?』

あたしは笑って、うん、と言った。

電話を切ったら涙が溢れて、あたしはしゃくり上げた。

痛い。

胸が痛い。

噴水の向こう側のカップルに泣き顔を見られたくなくて、あたしは空のステージ前の石段に移動した。

まだ、玲哉君との待ち合わせまで時間がある。

それまでに、泣き止まなくちゃ。

あたしは、グッと顔をあげて空を見上げた。