ナナ色Heart

あ、れ?

あたしは、首をかしげた。

「……山内君?」

男らしい眉の下の綺麗な瞳が、何かを見定めるように真っ直ぐあたしを捉えていて、思わず喉がコクン鳴った。

「……俺の傷が治ったら、さよならだよな」

「……」

「傷が治ったら、ナナとこうして部屋で話す事も、買い出しに行くことも、料理作って食べる事もねーよな」

あたしは、何も言えなくて俯いた。

嫌だ。

そんなの、嫌。

でも、嫌って言えないもん。

彼には好きな人がいるから。