おばあちゃんも一緒に食卓を囲み、賑やかに食事をする。
おじいちゃんと陽日の関係はーーー
やはりーーー
友達だった。
二人の出会いは………
て言うか、うちのおじいちゃんはちょっと、いやかなり変わり者で………。
極秘でよく清掃員に変装して社内をウロウロしている事がある。
さすがに私が見ればおじいちゃんだって直ぐに分かるけど、中々会長職のおじいちゃんになんて一般社員は会うことが無いから、清掃員姿のおじいちゃんを見ても全く気付かれる事はない。
何でそんなことするの?って前に聞いたら
おじいちゃん曰く社内で困っている人がいたら助けてあげるんだと。
そして悪い奴を見つけたら成敗してやると。
うちで働いてくれてるのはワシの大事な社員だ。
その大事な社員に何かあったらワシが守らねばな。
まるで時代劇のヒーロー気取りなのだ。
だから二人が出会ったのも何やら浮かない顔で社内に残る陽日を見ておじいちゃんが声を掛けたという。
その日、陽日は社内に一人で残り神妙な顔でデスクに座りじっとしていたらしい。
おじいちゃんはその姿が妙に気になって声を掛けた。
もちろん、会長職である事は黙って。
その時、陽日は社内の極秘データを盗み見ようとしていたそうだ。
けれど、良心が邪魔をしてどうしても出来なかった。
それでどうしたものかと悩んでいる所へおじいちゃんが現れて少し話をしたらしい。
陽日自身の生い立ちだとか。
父親との確執だとか。
さすがにスパイまがいの事をしているとはその時は言わなかったらしいけど。
それ以来、おじいちゃんは陽日の相談に乗ってあげる事が増えたそうだ。
陽日も相手は清掃のおじさんだと思ってるから、気軽に何でも話したそうだ。
慣れてくるに連れ、実はこの会社の会長の孫娘を狙ってるんだとか結構、際どい話も打ち明けていたと言うから驚いてしまう。
しかも段々と打ち解けて何度かご飯も一緒に行った事もあるらしいんだけど……。
「加藤くんは気前が良くてね、清掃員だと給料が安いと思ってワシにいつも奢ってくれるんだよ。」
陽日がバツの悪そうな顔をする。
そんな関係が続いていて陽日がお父さんとの事、私の事で苦しんでいるのをずっと見ていたおじいちゃんは機会を見て、自分の立場を遂に明かしたらしい。
おじいちゃんなりにもっと力になってあげれるかもと思ったそうだ。
おじいちゃんが言うには
「毎回、奢ってもらってたお礼をいつか返さねばと思ってたからね。」
そ、そんなに奢って貰ってたの…?
おじいちゃんと陽日の関係はーーー
やはりーーー
友達だった。
二人の出会いは………
て言うか、うちのおじいちゃんはちょっと、いやかなり変わり者で………。
極秘でよく清掃員に変装して社内をウロウロしている事がある。
さすがに私が見ればおじいちゃんだって直ぐに分かるけど、中々会長職のおじいちゃんになんて一般社員は会うことが無いから、清掃員姿のおじいちゃんを見ても全く気付かれる事はない。
何でそんなことするの?って前に聞いたら
おじいちゃん曰く社内で困っている人がいたら助けてあげるんだと。
そして悪い奴を見つけたら成敗してやると。
うちで働いてくれてるのはワシの大事な社員だ。
その大事な社員に何かあったらワシが守らねばな。
まるで時代劇のヒーロー気取りなのだ。
だから二人が出会ったのも何やら浮かない顔で社内に残る陽日を見ておじいちゃんが声を掛けたという。
その日、陽日は社内に一人で残り神妙な顔でデスクに座りじっとしていたらしい。
おじいちゃんはその姿が妙に気になって声を掛けた。
もちろん、会長職である事は黙って。
その時、陽日は社内の極秘データを盗み見ようとしていたそうだ。
けれど、良心が邪魔をしてどうしても出来なかった。
それでどうしたものかと悩んでいる所へおじいちゃんが現れて少し話をしたらしい。
陽日自身の生い立ちだとか。
父親との確執だとか。
さすがにスパイまがいの事をしているとはその時は言わなかったらしいけど。
それ以来、おじいちゃんは陽日の相談に乗ってあげる事が増えたそうだ。
陽日も相手は清掃のおじさんだと思ってるから、気軽に何でも話したそうだ。
慣れてくるに連れ、実はこの会社の会長の孫娘を狙ってるんだとか結構、際どい話も打ち明けていたと言うから驚いてしまう。
しかも段々と打ち解けて何度かご飯も一緒に行った事もあるらしいんだけど……。
「加藤くんは気前が良くてね、清掃員だと給料が安いと思ってワシにいつも奢ってくれるんだよ。」
陽日がバツの悪そうな顔をする。
そんな関係が続いていて陽日がお父さんとの事、私の事で苦しんでいるのをずっと見ていたおじいちゃんは機会を見て、自分の立場を遂に明かしたらしい。
おじいちゃんなりにもっと力になってあげれるかもと思ったそうだ。
おじいちゃんが言うには
「毎回、奢ってもらってたお礼をいつか返さねばと思ってたからね。」
そ、そんなに奢って貰ってたの…?



