暫定彼氏〜本気にさせないで〜

「悪い、変な事言って。」


黙り込んでしまった私に志賀が言う。


「ううん、そんな事ない。ごめん、気を使わせて。」


「よし、仕切り直しだ。じゃんじゃん飲もうぜ。」


志賀は明るく話を切り替えてくれた。


だから私も明るく志賀に笑う。


だけど何かが引っ掛かってる。


営業成績が常にトップの志賀は人を見る目も確かだ。


その志賀が言うのだから………









やめよ。


キリがないや。


私と志賀はもうそれ以上、陽日の話をする事はなかった。