「ちょっとまたその話?ワインが回ってきた?」
「ああ、そうかもな。ワインなんて滅多に飲まねぇし。だったら酔った勢いで言うけど、こうしてお前もあいつに向き合うって言ってるんだし、俺だったらとっととヤッちまうけどな。」
「なに、ドサクサに言ってんのよ。大体、みんながみんなあんたみたいにガッついてる訳じゃありませんっ。」
「まぁ、それもそっか。」
「そうよ、変な事いわないで。」
「でもな、それは置いといたとして、あいつ見てると好きだ好きだって言いながらどこかお前に対して遠慮してるっつーか、躊躇ってる感じがするんだよなぁ。お前を好きでいる事に。」
志賀の言いたい事は何となく分かる。
実は私も志賀と似たような事を陽日に感じてた。
何かに苦しんでいるような……。
遊園地の時の陽日もそうだけど、時折見せる不安げな表情が何を表しているのかが私には分からない。
その何かは全く検討も付かないけど、ふとした瞬間に見せる陽日の表情にそう感じる事がある。
私の心にはどんどん入ってくる癖に……陽日自身は見えない壁を作っているような、そんな気がする。
この前うちにご飯を食べに来た時、あんな真剣なキスをしておきながら
まるでーーー
そうまるで逃げるように慌てて帰った。
不自然なくらいにね。
私が陽日のキスを受け入れたにも関わらず。
それ以上何もしなかったのは、きっと私の気持ちが追い付くのを待ってくれてるんだろうってその時は思ってた。
陽日なりの気遣いなんだなって。
だけどこうして志賀からも言われるとーーー
本当にそれだけなのかなって不安になる。
「ああ、そうかもな。ワインなんて滅多に飲まねぇし。だったら酔った勢いで言うけど、こうしてお前もあいつに向き合うって言ってるんだし、俺だったらとっととヤッちまうけどな。」
「なに、ドサクサに言ってんのよ。大体、みんながみんなあんたみたいにガッついてる訳じゃありませんっ。」
「まぁ、それもそっか。」
「そうよ、変な事いわないで。」
「でもな、それは置いといたとして、あいつ見てると好きだ好きだって言いながらどこかお前に対して遠慮してるっつーか、躊躇ってる感じがするんだよなぁ。お前を好きでいる事に。」
志賀の言いたい事は何となく分かる。
実は私も志賀と似たような事を陽日に感じてた。
何かに苦しんでいるような……。
遊園地の時の陽日もそうだけど、時折見せる不安げな表情が何を表しているのかが私には分からない。
その何かは全く検討も付かないけど、ふとした瞬間に見せる陽日の表情にそう感じる事がある。
私の心にはどんどん入ってくる癖に……陽日自身は見えない壁を作っているような、そんな気がする。
この前うちにご飯を食べに来た時、あんな真剣なキスをしておきながら
まるでーーー
そうまるで逃げるように慌てて帰った。
不自然なくらいにね。
私が陽日のキスを受け入れたにも関わらず。
それ以上何もしなかったのは、きっと私の気持ちが追い付くのを待ってくれてるんだろうってその時は思ってた。
陽日なりの気遣いなんだなって。
だけどこうして志賀からも言われるとーーー
本当にそれだけなのかなって不安になる。



